- ホーム
- > さくら再生プロジェクト
サクラの幹から根が出ていることがあります。この根を不定根と呼んでいます。
一般的に寿命が短いといわれてきたソメイヨシノは不定根が出やすく、この不定根を伸ばし地上まで誘引することで、樹勢回復を図ることができます。中が空洞になっているサクラには、必ずといっていいほど、不定根が生じています。自分自身の腐朽箇所の養分を吸っているのでしょう。そして、この不定根から生じることは、自身が若返るための植物特有の防衛本能のようにも思えます。
青森県の弘前市では、専門の樹木医がおられ、樹勢回復の処置をした結果、日本最古のソメイヨシノが現在も生き続けています。
打吹公園のソメイヨシノにも不定根が出ていました。
治療開始です。
まず、腐朽部を除去します。
削ったり、高圧ジェット等で洗浄していきます。
不定根がだんだんと姿を現してきました。
空洞になった部分にピートモス(鉢物用土)を埋め込んでいきます。これは不定根が土中まで伸びる手助けをします。
そしてストレッチフィルムで保護します。黒色で根に直接日光が当たらず、さらに根の発育を促進する役目を持っています。
除草シートを帯状に巻いて養生します。
除草シートは強い日差しによるストレッチフィルムの劣化を防ぎ、保温保湿、蒸散抑制の役目を果たします。
これで治療は終わりです。あとは元気に回復してくれる事を祈ります。
これまでの施工例を見てみますと、1年で1mくらい伸びているので、樹木内部に詰めた土の部分を、水分がうまく下に通っていけば、2・3年で届くかもしれません。
やがて不定根が伸び、土に到達すると、最初は細かった根がだんだんと太くなってきます。太くなった不定根は成長を続け、やがては根というよりは、幹の役割を果たすようになってきます。幹のようになってくると、所々から芽が出てきます。
この方法はサクラ本来が持つ性質を最大限生かし、樹木再生を図っていくことを目的としています。こうした取り組みが、ソメイヨシノ樹齢60年説に終止符を打つキッカケになるのかもしれませんね。
毎年、美しい花を咲かせてもらうために、私たちができること…
- 踏圧について
- 不定根を取らない
- 管理の考え方
サクラは、浅いところに太い根があります。根は呼吸しており、踏み固められたりして土が硬くなってしまうと酸欠状態になり、生育障害がおこります。
利用者の多い公園などでサクラの調子が悪い場合などは、大抵この原因が考えられます。
透水性、通気性の改良をし、根の際への人止め柵を設置する等、徹底した根を保護することが大切です。
よく空洞の内部の処置をするために、丁寧に腐朽部を除去したり、不定根を取り除いたりして、空洞を埋める処置をされていますが、この処置はかえって不定根を殺すことになり、樹勢を弱らせてしまいます。
治療は、特にサクラのことをよく知っている樹木医にお願いしたほうがよいでしょう。
樹齢ばかりがクローズアップされていますが、実際に今花を咲かせているのは、若い枝なんです。
剪定により陽の光を充分に浴びることができる元気のある枝を育ててあげたいですね。
幹はボロボロでも、枝は新しければ花は咲き続けるでしょう。
不定根も積極的に伸ばし、根を幹がわりとして育ててあげたいですね。
剪定だけではなく、施肥も欠かさずにあげましょう。
根につく菌類も見つけたらすぐに除去してあげましょう。
切り口から菌が入らないように消毒も欠かさず行いましょう。